朝から晩まで!?国王陛下の甘い束縛命令


なんか、朝から盛りだくさんで既に疲れちゃった。行きたくないなあ、部屋で休んでいたいなあ。

そう思っていたけど、ちょっと座っただけですぐにルーシアが迎えに来てしまった。どうやら親衛隊長のセンテムから話が通っているみたい。

化粧直しをしてもらい、練兵場へ。屋外なので、熱くないようにと大きなボンネットと扇、そして日傘が用意された。

案内されるままだだっ広い庭園の通路を歩いていくと、宮殿のちょうど裏側についた。建物から出ると、そこには既に親衛隊の皆さんと思われる男の人たちが並んでいる。

春の日差しは日に日に暖かくなっている。今日も雲一つない快晴で、鎧や鎖帷子を付けて立っている親衛隊が可哀想。

用意された椅子に座ると、親衛隊の訓練が始まった。重そうな剣と盾を持ち、二人ずつ前に出て試合を行う。

鋼のぶつかり合う音が意外に大きくて、ドキドキしてきた。こんなに間近で男同士の戦いを見るのは初めてだ。

それにしても、エドガーはどうしたんだろう。今日はエドガーも訓練に出るってセンテムが言ってなかったっけ。

きょろきょろと周りを見回していると、練兵場の端から白い人影が。


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