朝から晩まで!?国王陛下の甘い束縛命令
思わず立ち上がって大きな声を出してしまった。エドガーのブルーの瞳が一瞬こちらをとらえたような気がした。次の瞬間エドガーは軸足で回転し、センテムの後ろに回り込んだ。
鋭い切っ先が突き出される。目をつぶりそうになった瞬間、もう少しで背中を貫かれそうなセンテムとエドガーの動きがピタリと止まった。
「それまで! 勝者、国王陛下!」
審判の声が響くと、二人はゆっくりと体勢を整え、剣を鞘に納める。そして向かいあい、お互いに深く礼をした。
やった、勝った!エドガーが勝ったわ!
ぱちぱちと飛び上がって拍手をする。と、後ろから咳払いが聞こえてきた。振り返ると、ボートレイト伯爵がものすごく渋い顔でこちらをにらんでいた。
やだ、私ったら。うっかり敵の応援をしてしまった。そんなつもりなかったのに。
気まずくなってそろそろとイスに座ろうとすると、エドガーから声が飛んできた。
「ミリィ王女、こちらへ」
彼が手招きしているのはもちろん練兵場のど真ん中。どうして私が?
いぶかりながらそちらに向かうと、エドガーが手を差し伸べてくる。その手を取り隣に並んだ。