朝から晩まで!?国王陛下の甘い束縛命令
「ん……」
ああ、私眠ってたんだ。滑らかなシーツの感触を手足に感じる。ふかふかのベッドは気持ちよくて、なかなか目が開けられない。
私、いつの間に眠っちゃったんだっけ。よく覚えてない……。けど、いいや。もう少し眠っていたい。
ずれていた掛け布団を手繰り寄せ、寝直そうとくるんと横を向いたその時。
さらりと、絹糸が顔にかかるような感覚がして驚いた。思わず目を開けると、視界に飛び込んだのは金色の波。
「はっ!?」
うっかり大きな声が出てしまった。なぜなら、目の前で揺れていたのは、エドガーの金髪だったから。シャープなあごのライン、つんと尖った唇の先。
長いまつ毛は微かに揺れている。そっと起き上がって顔をのぞきこむと、そのまぶたはまだ閉じられていた。規則的な寝息が聞こえる。
「どうして……」
どうして私はエドガ―と同じベッドで寝ていたの?
すっかり目が覚めてしまった。きょろきょろと辺りを見回す。天蓋のない大きなベッドの他にはほとんど物がない部屋の壁には、シャイレンドルフ独特の柄のタペストリーが飾られている。薄暗い部屋の照明は蝋燭だけのようで、それも今は火が点いていなかった。