朝から晩まで!?国王陛下の甘い束縛命令
すうすうと安らかな寝息を立てるエドガーの顔を見下ろす。
眠っていても白目をむいたり、よだれを垂らしたりしていない。
いつものきりりとした鋭いナイフの切っ先のような厳しさが感じられないだけで、その顔は相変わらず美しい。長いまつ毛が白い頬に影を作っていた。
熟睡している……。
ふと閃く。この人を手にかけるのなら、今ではないか。
エドガーを起こさないよう、そっとベッドから抜け出す。天蓋をめくると、すぐ近くに置いてある棚に私の扇子や帽子が無造作に置かれていた。ドレスはハンガーにかけられている。
自分の姿を見てホッとする。ちゃんと寝間着を着ていた。良かった。なんて、そんなことを気にしている場合じゃない。
音を立てないように注意し、帽子を床に置く。その下、扇子の羽根に隠れていたものを手に取った。エドガーが私にくれたナイフだ。
私の持ち物を一緒くたにして置いておいたのね。でも、どうして? 私はあなたの命を狙っていると知っているはずなのに、こんなものを置きっぱなしにしておくなんて。
すっと鞘から抜くと、鋭い刃がきらりと光った。右手にそれを持ち、天蓋の中に戻る。