朝から晩まで!?国王陛下の甘い束縛命令
「人間は裏切る。どんなに信用していても、なにかのきっかけで簡単に裏切る」
そんな。どうしてそんな寂しいことを言うの。あなたには、心から信用できる人間が一人もいないの?
「だけど、お前は違う」
「どうしてそう思うの」
「お前は最初から俺を殺したいほど嫌っている。だから、途中から裏切ることはない。毒入り菓子を食わされて、俺はお前が好きになった」
「なにそれ」
「歪んでいるだろ。笑うがいい。俺は最初から俺のことを好きだと言う人間は信用しない。そういう人間は、期待させておいて、状況が変われば手のひらを返したように俺を裏切る」
自分をあざ笑うかのように微笑みの形をとどめていた口角が下がる。それに気が付くと、エドガーは体を起こし、私を真っ直ぐに見つめた。
「だけどお前は違う。最初から俺を殺そうとこの国にやってきた」
「そうよ」
「だから惚れた」
「わからないわ」
「わからなくてもいい」
エドガーの顔が近づいてくる。吸い込まれそうな瞳に魅入られていると、手のひらでまぶたを優しく閉じられた。まるで、死者にするように。
ふっと温かい息を感じた唇の先に、柔らかいものが触れた。