エア・フリー 〜存在しない私達〜《前編・誕生》
「ハイおはよう。こちらは予定通りよ!」
美佐子の言う、『予定通り』とは『中条の死』を意味する。
「いよいよですね。こちらも、やはり望を尾行して良かったです。まだこのまま話しても大丈夫ですか?」
「ええ、今はまだ大丈夫よ。お通夜が19時だから、向こうに行くのは、その三時間前ぐらいになると思うわ!その時はアナタも来てね。さすがに私も堪えてるのよ。さっき病院で中条の顔を見てきたから。」
「でしょうね。傍に居てあげたいです。」
「ありがとう。でもあのヤブ医者何を注射したのかしら!?中条の顔が…」
と、美佐子は言いかけて止めた。
なんとなく状況を察した黒沢は、
「分かりました。それじゃあ望の事ですが…」
と、話題を替え、視線は二台先に駐車してある車に、荷物を載せる望をしっかりと捕えていた。
「やはり弥生の電話の相手は望ですね。朝から、買い物に出て、洋服や下着類を大量に買い込んでいます。今、車に荷物を載せていますが、アッ!また中に入るようです。どうしますか?このまま電話を繋いだままにしますか?」
「そうして!!」
美佐子は黒沢と一緒に尾行している気持ちになった。
美佐子の言う、『予定通り』とは『中条の死』を意味する。
「いよいよですね。こちらも、やはり望を尾行して良かったです。まだこのまま話しても大丈夫ですか?」
「ええ、今はまだ大丈夫よ。お通夜が19時だから、向こうに行くのは、その三時間前ぐらいになると思うわ!その時はアナタも来てね。さすがに私も堪えてるのよ。さっき病院で中条の顔を見てきたから。」
「でしょうね。傍に居てあげたいです。」
「ありがとう。でもあのヤブ医者何を注射したのかしら!?中条の顔が…」
と、美佐子は言いかけて止めた。
なんとなく状況を察した黒沢は、
「分かりました。それじゃあ望の事ですが…」
と、話題を替え、視線は二台先に駐車してある車に、荷物を載せる望をしっかりと捕えていた。
「やはり弥生の電話の相手は望ですね。朝から、買い物に出て、洋服や下着類を大量に買い込んでいます。今、車に荷物を載せていますが、アッ!また中に入るようです。どうしますか?このまま電話を繋いだままにしますか?」
「そうして!!」
美佐子は黒沢と一緒に尾行している気持ちになった。