エア・フリー 〜存在しない私達〜《前編・誕生》
その頃、昼過ぎに帰宅した望は、まず、買って来たものを全部広げてリュックに一人分ずつの逃走用の荷物の準備をした。
多分、これを使う事はないだろうが、何もせずにいるよりはマシだ!
そして自分に出来る事はないかとあらゆる事態を想定して熟考した。
そこで、二つの案が浮かんだ。
一つは、何食わぬ顔をして、中条家にお悔やみに行く事。
それは斎場ではなく、中条家の方へだ。
実際、自分は中条と夫婦同然に9年もの間、あそこで暮らしたのだから、お悔やみに行ってもおかしくはないだろう。
それに昼間のあの男がいたら、望の出現でかなり驚かす事も出来る。
少しぐらい波風を立ててやらなきゃ!私も!!
そしてもう一つは、マスコミをうまく動かせないかと言う事だった。
今夜を乗り切らなければ、あの子たちにチャンスがなくなるだろう。
それならば、マスコミに中条家を取材させれば、美佐子たちも今夜は何も出来ないハズだ。
しかし、どうやってマスコミを動かす…?
それが一番の難問中の難問だった。
多分、これを使う事はないだろうが、何もせずにいるよりはマシだ!
そして自分に出来る事はないかとあらゆる事態を想定して熟考した。
そこで、二つの案が浮かんだ。
一つは、何食わぬ顔をして、中条家にお悔やみに行く事。
それは斎場ではなく、中条家の方へだ。
実際、自分は中条と夫婦同然に9年もの間、あそこで暮らしたのだから、お悔やみに行ってもおかしくはないだろう。
それに昼間のあの男がいたら、望の出現でかなり驚かす事も出来る。
少しぐらい波風を立ててやらなきゃ!私も!!
そしてもう一つは、マスコミをうまく動かせないかと言う事だった。
今夜を乗り切らなければ、あの子たちにチャンスがなくなるだろう。
それならば、マスコミに中条家を取材させれば、美佐子たちも今夜は何も出来ないハズだ。
しかし、どうやってマスコミを動かす…?
それが一番の難問中の難問だった。