エア・フリー 〜存在しない私達〜《前編・誕生》
そしてこのドラマが終わってしまうと、ソファーに寝そべってうとうとするのも勇の日課。
私はと言うと、そんな勇の寝顔を見るのが大好きで思わず髪をかきあげてやったりする。
一日の中で一番平和な時間だ。
矛盾しているがこの時だけは
(このまま時が止まればいいのに…)
と思ってしまう。
しかし、今日はすぐに勇が目を覚ました。
そして寝呆けまなこで
「火菜〜僕、リンゴが食べた〜い。リンゴをむいて。」
と、甘えてくるので
「やれやれ仕方ない」
私はそう言いながら、テーブルの上のリンゴを一つ手に取り、果物ナイフで剥き出した。
(まったく〜本当にどちらが年上かわかんないよ。)
でも勇に甘えられるとなんだかうれしい。
勇はいつも私に、リンゴを剥いてって言うのだ。
私はと言うと、そんな勇の寝顔を見るのが大好きで思わず髪をかきあげてやったりする。
一日の中で一番平和な時間だ。
矛盾しているがこの時だけは
(このまま時が止まればいいのに…)
と思ってしまう。
しかし、今日はすぐに勇が目を覚ました。
そして寝呆けまなこで
「火菜〜僕、リンゴが食べた〜い。リンゴをむいて。」
と、甘えてくるので
「やれやれ仕方ない」
私はそう言いながら、テーブルの上のリンゴを一つ手に取り、果物ナイフで剥き出した。
(まったく〜本当にどちらが年上かわかんないよ。)
でも勇に甘えられるとなんだかうれしい。
勇はいつも私に、リンゴを剥いてって言うのだ。