H ~ache~

「環?」

翌朝、目覚めた早瀬は腕の中にいたはずの環を探した。

痛がっていた環だが途中から馴染んだらしく、喘ぎ乱れた。

体位を変えて抱こうとすると、顔が見えない事を嫌がり早瀬の首に腕を回し拙いながらも早瀬についていこうとしていた。

最後は意識を飛ばしてしまい、この腕に抱いて寝たのに…

昨夜愛した女は姿を消していた。



リビングに行くとテーブルの上に紙が置いてあった。


『おはようございます。私の仕事が遅れると他に迷惑がかかるので仕事に行きます。昨日は迎えに来てくださりありがとうございました』


「…言うことを聞かないやつだな」

メモを読み、自分を起こさないように出ていったであろう環を想像して笑みを溢した。

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