完全防備の渚くん
もしもし、渚くん
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(????´-`)oO(プルルルル)
見たこともない番号からの電話。
午後9時。
俺はいつも通り、アニメのポスターで壁が呼吸する隙間もない部屋で
大画面のテレビで借りてきたDVDを観ていた。
「…だれだ…」
俺が怪訝な顔をしてるのは、大好きな萌ちゃんのDVDが途中で邪魔されたからではない。
電話帳に入ってる番号は家族だけで、
間違い電話以外の電話を受けたことがないからだ。
どうせ間違い電話だ。
俺はそのまま、電話を無視することにした。