完全防備の渚くん
そんなことをいうから睨んだそばから、眼力が一気に弱まった。
かかかか、かっこいい…!?
こ、この俺が!?!?
「はぁ!?」
寝言は寝てから言え!
「渚くん、私小倉!」
小倉!分かったからもうどっか行け!
「小倉優樹(おぐらゆうき)!
ね、覚えた!?覚えた!?」
キラキラした目で、何がそんなに楽しい?
俺は一度頷いて、PSPと向き合った。
小倉さんはやったーと嬉しそうに背を向けて席に帰っていく。
はぁ、やっと解放された…
俺はホッと安堵の息を漏らした。
これがこれから毎日続くなど、夢にも思わずに…。