LoveGame
「ぅうん。
ぼーっとしてたらすぐだった。」



そっか っと五十嵐は笑った








二人で歩く道は
オレンジ色に染まり 影が長く伸びていた






好きな物の話

五十嵐の家族の話

なんだかんだと話していたが

途中で話さなくなって、ただ少し前を歩く五十嵐







私が横に追いつくと

前を見たまま 私の手を握った






夕焼けのせいではなく 五十嵐の顔は 赤くなっていた









とりあえず 私は俯くと






『……ごめん…嫌
だったよ…ね?』



そう言って手を離した








「ぅうん。
ぅ…れしいデス…」


と五十嵐を見る




『…っじゃぁ』

そう言ってまた、私の手を握った










どんだけ純粋だょっコイツ





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