未知の世界5
部屋に入るとりさちゃんのカーテンは開いてて、男性が二人立っている。
一人はりさちゃんの慕うまさ兄。
その隣に立っているのは、背が高くがっちりした……男性。
私が行くと気付いたのか二人がこちらを向く。
『いつもお世話になってます。』
そう太い声で深々と頭を下げる男性。
そして顔を上げる。
……うん、医局長の言う通りヤツではない。
優しい顔の人だった。
りさちゃんが伸び伸びと施設で育っている理由が良く分かった。
それから他愛いもない話をして、部屋を後にした。