未知の世界5

その日は言うまでもなく、ベッドに入るとすぐに眠りについた。















朝、目を覚ますと幸治さんが出勤の準備をしていた。





『あ、起こしちゃったか?』






眠い目を擦りながら体を起こす。






「いえ、大丈夫です。」






『まだ寝てればいいから。





進藤先生は休みだから、何か困ったら言えよ。』






え……







退院したのに何も変わらないような……。






『あ、それから。メシは進藤先生がやってくれるみたいだから、動かなくていいぞ。』





「い、いや。そういう訳には。」






『動いたらまた病院送りにされるぞ。』





今度は怖い顔で……。






お、恐ろしい……。





今日だけはおとなしくしておこう。






寝室を出て行った幸治さんは、そのまま仕事に向かった。





< 370 / 393 >

この作品をシェア

pagetop