未知の世界5

やはり病み上がり、いやまだ病み中なだけあってご飯でお腹が膨れるだけで眠い……。






再び部屋に戻って眠ると、次に目が覚めたのは昼過ぎだった。






リビングによたよた歩いて行くと、進藤先生がテレビを見ていた。






『起きた?お昼出来てるよ。』





う……朝食食べてそのまま寝たから食べれるかな。







『たぶん食べれないと思って、お粥にしたよ。』






「それなら、食べれそうです。」






私のこと、分かってる…。









だけど、やっぱり朝食を食べ過ぎたからか、お昼は箸が進まない…。






『食べれない?』






「すいません……、でも少しは食べます。」






『そうだね。薬飲むためにも食べないと。




あ、そう言えば、新しい子が入ってきてたよ。』





「えっ!?小児科ですか?」






『うん。女の子。歳はかなちゃんの一つ下じゃないかな?一年浪人して入ってきたみたいだけどね。』





へぇ〜、どんな子だろう。





『女の子の指導員は早川くんだったかな。早川くんが、かなちゃんがいたらなぁって言ってたよ。戻ったら色々教えてあげないとね。』






そうか、医局には私しか女性いないもんね。





早く復帰できるように頑張らないと!






『ん?今意気込んだ顔してたけど、安静にしてなきゃダメだからね。』






「う……。」






『まぁ、2、3日したら少しずつ歩くことから始めたらいいから。』






「はい……。」






幸治さん、一緒に歩いてくれるかな。







『ん?どうした?』








「いえ、何でもありません。今度の土曜日に歩いてみます。」





きっと幸治さんはお休みだろうし…。

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