【完】恋愛エゴイズム
「…相川…なにさん?んー…。ま、その内分かるかな?」
 

あたしはそれで、キャンディを口に含んでから、「あ、まーちゃんと待ち合わせしてたんだっけ」と思い出し、教室に足を向けた。
 
 
それからというもの、あたしの中で相川くんはとても特別な人になった。
 
 
『えー?!あんた、生徒会長のこと知らなかったの?!』
 

あとから、親友のまーちゃんこと篠原万由里(しのはらまゆり)ちゃんから、相川くんが生徒会長の『相川侑悟』だということを教えてもらった。
そういえば、なんかで挨拶してた…かも?
 

そして、しかも同じクラスだったことも知らなくて…。
 
『あんた?周りに興味なさ過ぎ。あんな有名人のこと今まで知らなかったとか…。そりゃ、向こうもムッとするでしょうよ』
 
呆れたようにそう言われて、確かに名前を聞いた時、一瞬間があったなぁ…と思い出した。
 
 
 
あれ?
胸がちくん、ってする…?
 
< 11 / 50 >

この作品をシェア

pagetop