【完】恋愛エゴイズム
漫才みたいなこんなやり取りを、楽しんでいる自分がいる。
そしてやっぱりこいつがいないとしっくりこないとも思う。
 
分かっちゃいるが、やっぱり信念は変わらねぇ。
 
…お前の本気、見せてみろ。
 
 
「侑悟、侑悟〜?」
 
「あぁ?なんだよ?」
 
「ふふ。コレ、ありがと」
 

 
七彩の手には、2日分のルーズリーフ。
いつの間にってか、なんでこいつのもんだって思ったんだ?
 
 
「誰もお前にやるっつってねーよ」
 
「だって…。名前かいてあるよ…?ここに?」
 
「はぁ?どこに?」


そんな訳はないと、ぐいっと七彩の方へ身を乗り出すと、ふんわりと笑う七彩と瞳が合った。
 
 
「うーそ。信じたぁ〜?侑悟がそんなことしないって分かってるよぉ〜。ただ嬉しかっただけ…だましてごめんねぇ?」
 
 
ばかだばかだと、思ってはいたけれど。
 
 
こいつ、本気で天然ばかなのか?
それとも計算ばかなのか…?
 
オレは分からなくなって、はぁーーーーーと深い溜息を吐いた。
 
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