【完】恋愛エゴイズム
足が一番先に向いたのは屋上だった。
この時間、一番の告白スポットはここだからだ。
 
階段を上がって扉を開けてみれば案の定。
 
 
「七彩センパイ!好きです!!」
 
「んー…。でもキミのことあたし知らないしなぁ…

 
「これからいっぱい知ってください!お願いします!」
 
「や、でも〜」
 
「おい!」
 

なんでこういつもいつも歯切れ悪くしか断れねぇんだとか、初めて見た時みたいにしっかりキッパリ言えよとか。
そういう気持ちでいっぱいになって…。
 
ただ様子を伺うだけのつもりが、気付いたら二人の間に割って入っていた。
 
 
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