God of Beast
「ウガァァアァアァアァアァァッ!」

拳を受け止められた事が気に入らなかったのか。

タイタンはもう片方の拳も突き出す。

やはり男は、顔色ひとつ変えずに拳を受け止める。

そこから先は、まるで暴風のようだった。

次々と左右の拳を繰り出すタイタン。

どう見ても全力だ。

拳圧が、離れた場所にいるスピカにも伝わってくるほどの剛拳。

しかしそれを、男は片手で捌いていく。

能力値2000億のタイタンの拳の連打を、涼しげな顔で捌き切っていた。

ウラヌスもシリウスも、まるで手も足も出なかった相手の拳を。

「止せ」

男は言う。

「今までの修行じゃねぇ。本気でやってんだ。もうおめぇじゃ勝てねぇ」

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