God of Beast
「コレクション…?」

斉天大聖が怪訝な顔をする。

「ああ、コレクションといっても、剥製にするとかそういう事じゃない。俺は珍しい異星人や強い異星人を手元に置いておくのが趣味でね…お前は俺の御眼鏡に叶ったという事さ。コレクションに加わるなら、富も名声も、お前の思うままにしてやるぞ?どうだい、悪い話じゃないだろ?」

あくまで友好的に語り掛けてくるヴァネッサ。

しかし斉天大聖には分かる。

本当に友好的な異星人なら、宇宙艇を惑星に引き摺り下ろすような真似をする筈がない。

「生憎だけど興味がねぇ…」

「あっそう…興味がない…ふーん、そう…」

笑みを浮かべたままのヴァネッサ。

だが、長い尻尾が一度だけ鞭のように撓り、硬い地面を叩いて破壊した。

「なら剥製かホルマリン漬けにしてコレクションしようかな」

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