この恋あきらめます

「今日。何の日かわかる?」

『はぁ?何だよいきなり』

「いいから。わかる?」

『……そりゃ。クリスマスだろ。』


うん。そうだよ。今日はクリスマスで、ほとんどの人達は大切な人と過ごしてる。


「正解。」

『何?まさか逢いたいって?』


嘲笑うかのような声に胸が悲鳴をあげる。
もう、これ以上はいいよ。
これ以上は、私が欲しがったのがいけなかった。


「ううん。言わないよ」

『……何だよ』


素っ気ない声に、もう心は何も感じなかった。


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