*好きと言えない俺様王子*
椿姫の修学旅行
 あの日から数日……

 私と黒瀬君は少しずつだけど、会話をしていくようになった。

 休み時間は女子たちに囲まれて近づけないけど、授業のグループ学習で班になった時は話せるようになった!

 いい進歩だ私!


「えーっと……これから沖縄への修学旅行について説明すんぞー」

 担任の紫田(しだ)先生が気だるげに言う。
 
 それと対照的に活気づくクラス。

「きたきた!修学旅行!」

「私飛行機乗ったことないんよねー!楽しみ」

 修学旅行か……

 確か今の席で構成される6人班で行くんだっけ?

「班はいつものグループだ。飛行機の座席もそれに準ずる」

「「「「ええー」」」

 クラス中から抗議の声があがるけれど、私はむしろそれでいい。

 黒瀬君と同じ班、黒瀬君の前の座席!


 修学旅行が楽しみだぁ!
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