*好きと言えない俺様王子*
「椿、良かったじゃん。黒瀬さんと修学旅行まわれて」

「うん!」

 翠には黒瀬君のことを全て打ち明けている。

 予想通り翠は『応援する!』って言ってくれた。

 けれど

『報告・連絡・相談、ほうれんそうよ!黒瀬君との出来事を包み隠さず教えなさい……云々』

 と説教される始末。

 なんだか翠、私の上司みたい……

 まぁ、なんだかんだで頼りにしてるけどね。


「あー楽しみだなぁっ!」

 服はどうしよう、お土産買おうか、トランプ持ってこ!

 頭の中は修学旅行のことばかりだ。

 私は自宅に帰り、何度も修学旅行のしおりを読み返した。
< 24 / 71 >

この作品をシェア

pagetop