*好きと言えない俺様王子*
 ってこんなことしてる場合じゃない!

 さっさとスケジュールのプリントを各部屋に届けなくては!

「先生、プリント下さいー」

「あぁ。そーいやお前連絡係か……ほい」

 相変わらず気だるげな紫田先生。

 ホテルのマッサージチェアでくつろいでいた。

「大丈夫かお前。誘拐されたって聞いてまた面倒なことになるかと思ったよ。教師辞任も有りうるからな」

「お、お騒がせしてすみませんでしたっ!」

「ほんとだよ……まぁいい。消灯時間までには寝てろよ」

「はーい」

 なんだかんだ言って、紫田先生も生徒思いなんだろうな。

 自分の教師人生に傷がつくからかな……

 まぁ深入りはやめておこう!

 さ、黒瀬君の部屋へーしゅっぱーつ!
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