*好きと言えない俺様王子*
「とにかく!お前は騙されたりしやすそうだからな。気をつけろ」

「あ、うん……」

 甘い雰囲気だったのは最初だけで、後は説教で締めくくられた。

 というかさっき押し倒されたのってなんだ?

 あ、私の危機感のなさを教えるためか~

 私は廊下を歩きながら、一人納得していた。




「何やってんだ俺……」

 そんな颯の呟きは、椿の耳に届かなかった。
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