*好きと言えない俺様王子*
赤と黒
 入学式から何日か経過して。

 クラスには馴染んできたし、友達もできた。

 今のとこ、一番の親友は翠。

 気兼ねなく色々なことを言い合えるんだ。

「うわぁ、今日あたし日直じゃん!」

 机上に置かれた日誌を見てため息をついた。

「ドンマイ、椿。頑張ってー」

「うぅー……ってあれ?」

 日誌の欄には『赤澤』と『黒瀬』の文字が!

「あ、もう一人の日直は黒瀬か。よかったじゃん」

「う、うん」

 私は『赤澤』と『黒瀬』の文字をもう一度見つめた。
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