気付いた時には2人の君が・・・
デート2
僕たちは今、水族館に来ている。デートは1度したもののそれ以外恋人らしいことはあまりしていなかったので…とか言い訳じみたことをいいつつまぁようするにデートの2回目だ。
「おはよう」
「うん、おはよう」
「可憐、服の印象少し変わったね」
「似合ってる?」
「うん」
「じゃあよかった」
2人して照れを隠すように持っていた水族館の地図を広げ、行きたいところの目安をつける。
「イルカショーが3時からあるみたいだね」
「じゃあそれまで、適当に歩いて回りますか」
「うん」
結局、今行きたい場所は見つからずとりあえず歩き始める。そこまで広くないので周りを見渡すだけでいくつか、ブースがあるところが見てわかる。
「あっペンギンだ」
右の方を指差し、注意を向ける。人が集まっているその先には岩山の前にちょこんと立っているペンギンの姿が見えた。
「本当だ。前の方に行ってみようか」
「うん」
人が密集しているところまで行き。背伸びをして、ペンギンの姿を覗く
「やっぱりペンギンはかわいいね」
ぽっちゃりとしたお腹に、鋭いくちばし。ぼてっとした姿はなんとも言えない微妙なかわいさだった。
「そう、だね」
「何その反応、かわいいと思ってないでしょ」
「あはは」
やっぱりペンギンは可愛くはなかった。
午後3時まであと10分。僕たちはイルカショーを見るため、イルカの泳ぐプールを中心として円になっている椅子に座った。1番前の列だ。徐々に人が入り始める。残り5分くらいになったところで早めにショーが始まった。
『これからイルカたちがいろいろな技にチャレンジします。成功したら拍手をお願いします。』
この言葉を皮切りにイルカのショーは始まった。いくつも技を成功させ次々と拍手が起こる。
『次は皆さんにも参加していただきたいと思います』
アナウンスの人はそういうとこっち側に向かって歩いてきた。少し周りを見る。僕たちを見て目を留めた。
『じゃあそこの彼氏くんと彼女さんに来てもらおうかな』
僕たちが選ばれた。
「えっ?」
可憐は見るからに驚いていた。そしておびえているようにも見えた。だから
「大丈夫。一緒に行くから。」
「うん」
大勢の人の前。まだ僕以外の人がいっぱいいるのはダメなのだろうか。いつも授業をどうしてるのか気になるところではあるけれど、とりあえず前に出る。
『じゃあ、2人には餌を投げてもらいま~す。それをイルカたちがキャッチするのでできたら拍手でお願いします』
どうやら投げるだけだから楽そうだ。これくらいなら彼女も大丈夫だろう。そう思って隣をみる。
「あ……」
もう放心状態だった。目はあらぬ方向を向き、口は開いたまま。投げるだけだというのにこの有様なのか。
しょうがないので1匹の魚を2人で投げる感じになった。なんか新婚のケーキ入刀みたいだな。周りの人はどう思ってるんだろうか。考え始めたら恥ずかしくなってきたけど、それを振り払いさっさと投げる。
『見事キャッチできました。拍手~。2人さんありがとうございました。』
おわった。よかった。
なんか今日はもう疲れた。可憐もぐったりだ。
でも、今思うと入れ替わりなしでよく頑張ったと思う。
「おはよう」
「うん、おはよう」
「可憐、服の印象少し変わったね」
「似合ってる?」
「うん」
「じゃあよかった」
2人して照れを隠すように持っていた水族館の地図を広げ、行きたいところの目安をつける。
「イルカショーが3時からあるみたいだね」
「じゃあそれまで、適当に歩いて回りますか」
「うん」
結局、今行きたい場所は見つからずとりあえず歩き始める。そこまで広くないので周りを見渡すだけでいくつか、ブースがあるところが見てわかる。
「あっペンギンだ」
右の方を指差し、注意を向ける。人が集まっているその先には岩山の前にちょこんと立っているペンギンの姿が見えた。
「本当だ。前の方に行ってみようか」
「うん」
人が密集しているところまで行き。背伸びをして、ペンギンの姿を覗く
「やっぱりペンギンはかわいいね」
ぽっちゃりとしたお腹に、鋭いくちばし。ぼてっとした姿はなんとも言えない微妙なかわいさだった。
「そう、だね」
「何その反応、かわいいと思ってないでしょ」
「あはは」
やっぱりペンギンは可愛くはなかった。
午後3時まであと10分。僕たちはイルカショーを見るため、イルカの泳ぐプールを中心として円になっている椅子に座った。1番前の列だ。徐々に人が入り始める。残り5分くらいになったところで早めにショーが始まった。
『これからイルカたちがいろいろな技にチャレンジします。成功したら拍手をお願いします。』
この言葉を皮切りにイルカのショーは始まった。いくつも技を成功させ次々と拍手が起こる。
『次は皆さんにも参加していただきたいと思います』
アナウンスの人はそういうとこっち側に向かって歩いてきた。少し周りを見る。僕たちを見て目を留めた。
『じゃあそこの彼氏くんと彼女さんに来てもらおうかな』
僕たちが選ばれた。
「えっ?」
可憐は見るからに驚いていた。そしておびえているようにも見えた。だから
「大丈夫。一緒に行くから。」
「うん」
大勢の人の前。まだ僕以外の人がいっぱいいるのはダメなのだろうか。いつも授業をどうしてるのか気になるところではあるけれど、とりあえず前に出る。
『じゃあ、2人には餌を投げてもらいま~す。それをイルカたちがキャッチするのでできたら拍手でお願いします』
どうやら投げるだけだから楽そうだ。これくらいなら彼女も大丈夫だろう。そう思って隣をみる。
「あ……」
もう放心状態だった。目はあらぬ方向を向き、口は開いたまま。投げるだけだというのにこの有様なのか。
しょうがないので1匹の魚を2人で投げる感じになった。なんか新婚のケーキ入刀みたいだな。周りの人はどう思ってるんだろうか。考え始めたら恥ずかしくなってきたけど、それを振り払いさっさと投げる。
『見事キャッチできました。拍手~。2人さんありがとうございました。』
おわった。よかった。
なんか今日はもう疲れた。可憐もぐったりだ。
でも、今思うと入れ替わりなしでよく頑張ったと思う。