あじさい少女




「私はこの広い家の世界で、なかったモノなんです。ですからあまり構うな、と言われているのではありませんか」




今度は愛が


淡々と少年に問いを向けた。




すると少年は

「また明日来ます。遅くなると、怪しまれるので」



そう言って去っていった。






"遅くなると怪しまれる"




それは、愛への問いの答えを言っているようなものだった。













< 11 / 24 >

この作品をシェア

pagetop