Love Summerー幼なじみを卒業ー
だから今こそ集中し、明日を楽しく過ごそうと思ったのに……;;



「――ちょっ!何でここに!?」



帰宅して来ましたよ、永君;;



「…………」



「無視ですか;;」



そして、従ったのね、おばさんたちに;;



「ヨーロッパ旅行だと」



「…………。ハァァァ゛ッーー!!?」



「叫くな」



てか、もうお世話とかどうでも良い!

“ヨーロッパ旅行”って何!

ヨーロッパって!!



「親父たちは途中参加らしいけど、悠汰と親父さんは行ったらしい」



「何で私は行けず、ポリのお世話……?」



「“ポリ”だ?だいたい、世話されんのお前だろ」



「身の回りの事が何も出来ないから、企みに嵌めながらも、心配でここに来させられてるってわかってる??」



「当たり前だろ。長々と騒がれるなら、夏休み中ここで黙って暮らした方が楽だ」



「……それは、一理あるね?」



「だろ」



永君の言う通りだ。

この先、逐一言われるより、共に暮らして“私たちに愛など生まれない!”と証明した方が簡単で、明確だ。

ママもおばさんも、諦めるに決まってる。



「慧汰の部屋に荷物置いて来る」



「うん」



…何事もなく、けどしっかりお世話を致しましょう!
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