Love Summerー幼なじみを卒業ー
Lov.2*秘密のキス
「1日でやつれたね;;」
「従わなかった事を考えると、従うしかないでしょ?お陰で寝れないし、浴衣を着る力もなかったよ……」
翌日、寝不足で目の下にクマを作りながらも、愛叶と待ち合わせした公園へとやって来た。
メイクでも隠せないほど、しっかりと出たクマ。
服を選ぶ時間が短くなり、箪笥を開けてすぐ目に入った白い無地のTシャツに、黒のゆったり目の短パンと、オシャレすら忘れた。
髪は蝶々型をしたバレッタでアップにし、雑誌で一目惚れしたウィッジソールのサンダルで、細かい所は良かったのに、服とクマが嫌。
愛叶がちゃんと浴衣を着て、髪型もバッチリ決めて来たせいか、よりヘコむ。
これもママたちのせいだ。
「でもまぁ、楽しもうよ!私はね、悠李と家族になれたら嬉しいけど」
「ご期待に、添えるかどうか……」
「もう良い、ごめん!ほら、行こう!悠李はどんな格好でも可愛いから、いざとなれば、この花火大会で出会いがあるよ!」
「……際立たせてくれてありがとう」
「ムカッ……;;でも、今日だけだよ?許すの;;」
「光栄です」
「ダメだこりゃ;;」
愛叶に引っ張られながら、やって来たのは海を見渡せる多目的施設。
野球場や、サッカーグランド、テニスコートにキャンプスペースなどがある。