Love Summerー幼なじみを卒業ー
ー愛叶SIDEー



「あのさ、もう謝って帰らない?」



「「え?何で?」」



「私、悠李の気持ち……気付かなかった」



悠李の気持ちを知って数日後。

決心を固めた私は、事の首謀者である母親とおばさんと向き合う。

夏休みに入ってから、母親とおばさんはウォークリーマンションで生活。

慧汰君と悠汰君が隣の部屋に居るけど、帰宅してなかった為、2人にだけ話す事にした。

悠李にあの男(お兄ちゃん)が何をしたかは知らないけど、同居生活2~3日で気持ちが変わるなんて、何かしたのは確か。

でも、好きな気持ちは私たちにはどうしようもない。

応えるのもフルのも相手次第。

ここで隠れて生活をしてたら、悠李は自分の気持ちを抑え、隠して苦しい生活をまだまだ続けなきゃいけない。

そんなの、可哀想だ。

健全に学生生活を送らなかったのは、ふざけた腐った男(我が兄貴)なのに、どうして悠李が泣かなきゃいけないのか。

…おかしい……。



「許せないよ!あの顔だけ野郎!」



「……でも、頭も良いからねぇ」



「おばさんっ!!」



「ごめん、ごめん;;」



自分たちの子供に関わる話なのに、どうしてこうも真剣に聞かないのか。



「悠李の傷付いても良いの!?」


私はお兄ちゃんの寝込みを、違う意味で襲うよ?

勝ち目がないからだけど!
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