Love Summerー幼なじみを卒業ー
ー悠汰SIDEー



「すげぇな!さすが愛希!」



「だからって、何で俺が……」



「俺が悠李にベタベタ触って良いのか?」



「おっさん、いい歳して――…」



「43だ43」



「はい、すみません;;」



桜澤家のリビング。

おばさんの整形並みのメイクで、俺と愛叶の顔が変わった。

何故、病院の事務員がこんな技術を持ってるか、深く追求をする勇気はないが、この腕はプロ顔負け。

おっさんの若い頃の特攻服に着替えをさせられ、愛叶はキャバ嬢みたいな赤いボディコンスーツへと着替えたようだ。

カーテンどころか雨戸まで閉められたリビングで声まで作らされ、いざ外へ。



「失敗したら、死だな」



「大丈夫だ。俺が助けてやる」



「けど、心配だなぁ;;」



「しっかりしてよ、舜!」



温度差の激しい親父たちのスタンバイも完了し、悠李と永君も確認済みの為、我が家の呼び鈴を連打。



「煩い!誰ですかっ!!」



「――よぉ、可愛い姉ちゃん」



予想通り、イライラ気味で出て来た悠李を確保。

軽く首を絞めるように腕を回せば、「はぁ?馬鹿!ふざけんな!」と叫ぶ。



「騒がし――…」



「永ぁ!久しぶりぃ!」



「「…………;;」」



若干、引いてしまう愛叶の声。

同様を隠して、悠李を心配して出て来た永君に抱き着く愛叶。
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