Love Summerー幼なじみを卒業ー
Lov.4*親の気持ち
「悠李。ごめんな、愛叶が」
「いえ……」
「でも、愛叶は悠李の気持ち、無駄にさせたくないんだ」
「…………」
「永は厄介な性格で、素行も悪かった。そんなヤツ(息子)を悠李になんて、最初は俺も気が引けたけど、悠李だから、任せられたんだ」
「…………」
静かな我が家のリビング。
おじさんと2人、何とも慣れないツーショット。
玄関で待ってるおばさんは、物音を起てるどころか、こちらに来ようともしない。
おじさんと2人の方が、話が上手く進むと思ってるのかも知れない。
「永はもう、悪い話は聞かないし、仕事も真面目にしてるようだから。今の永を――…」
「おじさん。私、何とも思ってないから」
でも、おばさんが居ても、きっとおじさんは勘違いしてる。
愛叶から始まったであろう事なのに、ちゃんと話してくれなかったのだろうか。
「私、永君の過去は別に気にしてないよ?気にしてたら、好きになるどころか、同じベッドで寝ないでしょ;;」
「じゃあ、何で諦めるんだよ」
「……周り、かな」
「…………」
「私と付き合ったり、結婚したら、みんなが永君を縛るでしょ……」
「それは……」
それがわかるから諦めようとしてるのに、私が泣いた事で、違う点にスポットが当たっちゃったかな。