Love Summerー幼なじみを卒業ー
そんな文句、俺には関係なくねぇか?



「惜しくないんですか?1人娘を簡単に男に差し出すなんて」



「そりゃあ、さみ――…」



「だからこそ!売れ残った方が嫌よ!愛叶は友也にフラれたらお先真っ暗でも仕方ないよ?愛希にそっくりな顔だし」



「……似てないですよね?」



「あんた、知らないの?」



「何をですか?」



この際、おじさんの気持ちが無視されたのは、俺も知らん顔で通そう。

だが、愛叶のどこがあの母親(ババア)と似てるんだ?

おばさんに比べたら、かなりの厚化粧女だが、愛叶の顔立ちは、もはや奇跡的な話だろ?



「愛希のすっぴん見た事ある?」



「全然。最後に寝て、最初に起きる人なんで」



「まぁ、愛叶も知らなかったし、仕方ないだろうけど、愛希はブッ細工だよ?ね?」



「まあ……;;」



「ただの厚化粧ですよね」



「整形並みのメイク。一種の詐欺」



「は?」



「――バラすんじゃないわよっ!!」



「……どちら様;;」



おじさんまでもが頷く、衝撃的な話に、納得が行かず首を傾げる。

入り口のセンサー音で、来客に気付いては居たは、不細工なオバサンがこっちへ怒鳴って来る。
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