Love Summerー幼なじみを卒業ー
恥ずかしい台詞も聞こえたけど、今は呑む事が優先事項。



「はい!永君、かんぱーい!」



「…………」



「すみません、止めます;;」



機嫌を直して貰おうと、グラスを持つ手を伸ばすもまた睨み。

腕を引っ込め、小さくなる。



「まぁ永君。俺たちを見て育ったんだし、仕方ねぇよ!」



「俺が免職になったらどうすんだ」



「悠李が養う」



「「嫌だ(よ)」」



「ラブラブだな!」



お兄ちゃんのからかいに、思わず被った私と永君に、ちょっと酔って来たパパは上機嫌。



「私は、専業主婦になりたいの。家族、子供は私が守る為に」



「永君は市民を守る仕事だからな」



「いちいちチャチャ止めてよ、馬鹿!」



「図星のくせに」



もちろんパパは無視だけど、お兄ちゃんのペースにまんまと巻き込まれてる。

そんなつもりはなく、結婚したら、ただ家庭に入りたいってだけの話が、噛み合う事で、恥ずかしく、ムキになる私が悪いけど、ムカつく悠汰(ヤツ)!

だから、顔の話はおいといて、慧汰氏(あっち)のお兄ちゃんの方が好き。

年の差があって、甘やかしてくれるのも一つの理由だけど、こんなに意地悪な事は言わない。

それはまぁ、優しい……気弱なせいでも、あるけれど;;
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