Love Summerー幼なじみを卒業ー
Lov.5*初めてのデート
「んッ゛……。ん……?」
「…………」
「……いつの間に……」
翌朝、寝返りを打つと、何かに鼻がぶつかった。
一瞬、呼吸が出来ず、苦しくて目が覚める。
カーテンが開けたままで、眩しい太陽の陽射しに目を細めながら、考える。
昨夜はあのまま、みんなして酔い潰れて、永君すらフラフラで帰って来て。
家にも帰れるし、枕を取りに来たんだっけ?
そのまま寝てしまったのだろう。
頭元にある目覚まし時計を見ながら、ボーッと時間を待って、7時に永君を起こす。
ママもまだ寝て居た為、パパと永君に朝食を食べさせてお見送り。
「行ってらっしゃい」
「1週間も続かなかったが、世話になった礼に飯行くか」
「良いの?」
「18時に、署の駐車場に来い」
「うん!わかった!」
これで本当に、お泊まりは終了。
枕を並べる事はないと思い、玄関先まで見送った私に、永君からのまさかなお誘い。
即返事の私に、永君はどこか満足そうに車へと乗り込む。
「おはようございまーす」
ニヤけそうな顔を抑え、合鍵で桜澤家へと行き、永君の枕や着替えを片付ける。
いつ見てもシンプルで、必要最低限のものしかない部屋だ。
「悠李ー……」
「おじさん、おはよう」
帰ろうとすると、リビングから呼んで来るおじさん。
…二日酔いだな;;