Love Summerー幼なじみを卒業ー
ママと、愛叶のママは同い年で、元ヤン。

息子たちの気の強さは遺伝。

パパはただの高校の先輩だったらしいけど、桜澤家のパパは、ママも憧れ、密かに惚れてたらしい暴走族の総長。

泣く子も黙るような強さは、完全に永君に受け継がれ、本当に一般ピーポーなパパは、最初は顔すら見れなかったと言う。

それが、今のお兄ちゃんと永君に見えるから、面白く、時に怖い。



「相変わらずキレるねぇ。真彩-マアヤ-」



「可愛いって褒めてくれてるの?愛希-アキ-」



「いや、全く」



「あっそ。てか、ご飯食べて行かない?」



「行く行く!」



「入って入って!」



さっきまで、お兄ちゃんにキレてたママはどこへ消えたのか。

去って行ったトラックと入れ替わりで帰宅したおばさんと、ルンルンと我が家に入って行く2人に出るのは溜め息のみ。

いつもの事だけど。



「はい、どうぞ召し上が……いただきますは」



「いただきます;;」



「はい、どうぞ!」



私たちも入り、みんなで晩ご飯タイム。

箸を受け取り、当たり前のように食べようとしたおばさんに、ママの鋭い眼光。

永君ですらママに逆らわないのに、おばさんは強いのか弱いのか、本当に謎。

けど、ママは若くしてチームの幹部まで上り詰めた人。

ママより下なのは、確かかな。
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