Love Summerー幼なじみを卒業ー

有名なラブソングに乗せて、今日の式を振り返るエンディング映像が流れて、披露宴は終了。

参列者の方々の名前が載せられ、お礼の一つとなる。

控え室まで行かず、近くのスタッフルームでミニドレスに着替えてお見送り。



「悠李、お疲れ！ホテルでね！」



最後の方で出て来た愛叶とハグし、ブーケを手渡して一先ず解散。

私服に着替え、食べ損ねた料理を食べて、写真や映像が入ったＤＶＤを貰って、オープンカーでホテルに送って貰う。



「楽しかったね！」



「そうだな」



部屋に荷物を運び、ホテル最上階のレストランへと行く。

みんなで夕焼けを眺めながらの夕食。

改めて、お礼の会。



「本当にありがとうございました」



「親の最後の仕事だ」



「悠李、ブーケありがとう！」



「次は愛叶に決まってるからね！」



私は愛叶から逆に言われちゃったけど。



「永君、サラダは？」



「もう“君”は止めろ」



「でも、ずっと――…」



「俺たちは夫婦だろ。幼なじみは卒業」



「けど、すぐには……;;」



「…………」



「ごめんなさい！;;呼びます、永と！;;」



「もう良い」



そんな事で怒られても、呼べないもの呼べない;;

１８年間、君付けだったんだもん。

でも、ちょっとは考えないと。

もう幼なじみの永君じゃないもん。