闇に紛れてキスをしよう
◆空から降ってきた王子様
◆
◇
◆
「田中さん、お疲れ様…って、あれ?いないの?」
「B.C. square TOKYO」のB5Fにある管理人室を覗いてみたら、いつも居眠りしてるか寝癖付けてほわほわ笑ってる「癒しの田中さん」の姿が無かった。
田中さんは、「B.C. square TOKYO」の管理人を務めている人で、このビルで働いてる人はみんな「おじさん」って呼んでいる。
田中さんは見た目は30代位の男性で、分厚い眼鏡をしてるから分かりにくいけどよくよく見たら結構イケメン…なんだけど…。
お昼時を過ぎれば大体昼寝、居眠りしてる姿はお爺ちゃんに見える時もあるし、寝癖で髪が爆発したままエントランスの清掃したり、ビルの外にあるベンチに腰掛けて小鳥に餌付けしてたり…。
行動がお爺ちゃんだけど割と若いから、みんな親しみを込めて「おじさん」とか「癒しの田中さん」って呼んでいる。
「おっかしいなぁ…いつもは居るのに…」
私が田中さんに会いたかった理由は他にもある。
それは、最近厳しくなっている喫煙問題が関係している。
分煙化が進んでビル全体が全面禁煙になっている場所も増えてきて、愛煙家にとっては肩身の狭い時代になってきているのは、「B.C. square TOKYO」でも同じで。
このビル内で煙草を吸える場所は2Fのカフェ&コンビニフロア、6&7Fの飲食店フロアの喫煙スペースのみに限られていて、入っているオフィスの特性なのか、休憩時間が被りまくっていつも混雑しまくっている。
そんな場所に女1人で飛び込んでいくにも勇気がいるし、何より気分的にリフレッシュしたくて一服するのにそれもままならないのが、あの喫煙スペースで。
それにブツブツ文句を言っていた私に手を差し伸べてくれたのが、他の誰でもない「癒しの田中さん」だった。
「三上ちゃんは特別だかんね?他の人を連れてったりとか、誰かに教えたりしたらダメだぞ?」
そう言って田中さんが私を案内した場所は、普段なら…というか私みたいな庶民なんかが入って良くない場所だった。
◆
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「田中さん、お疲れ様…って、あれ?いないの?」
「B.C. square TOKYO」のB5Fにある管理人室を覗いてみたら、いつも居眠りしてるか寝癖付けてほわほわ笑ってる「癒しの田中さん」の姿が無かった。
田中さんは、「B.C. square TOKYO」の管理人を務めている人で、このビルで働いてる人はみんな「おじさん」って呼んでいる。
田中さんは見た目は30代位の男性で、分厚い眼鏡をしてるから分かりにくいけどよくよく見たら結構イケメン…なんだけど…。
お昼時を過ぎれば大体昼寝、居眠りしてる姿はお爺ちゃんに見える時もあるし、寝癖で髪が爆発したままエントランスの清掃したり、ビルの外にあるベンチに腰掛けて小鳥に餌付けしてたり…。
行動がお爺ちゃんだけど割と若いから、みんな親しみを込めて「おじさん」とか「癒しの田中さん」って呼んでいる。
「おっかしいなぁ…いつもは居るのに…」
私が田中さんに会いたかった理由は他にもある。
それは、最近厳しくなっている喫煙問題が関係している。
分煙化が進んでビル全体が全面禁煙になっている場所も増えてきて、愛煙家にとっては肩身の狭い時代になってきているのは、「B.C. square TOKYO」でも同じで。
このビル内で煙草を吸える場所は2Fのカフェ&コンビニフロア、6&7Fの飲食店フロアの喫煙スペースのみに限られていて、入っているオフィスの特性なのか、休憩時間が被りまくっていつも混雑しまくっている。
そんな場所に女1人で飛び込んでいくにも勇気がいるし、何より気分的にリフレッシュしたくて一服するのにそれもままならないのが、あの喫煙スペースで。
それにブツブツ文句を言っていた私に手を差し伸べてくれたのが、他の誰でもない「癒しの田中さん」だった。
「三上ちゃんは特別だかんね?他の人を連れてったりとか、誰かに教えたりしたらダメだぞ?」
そう言って田中さんが私を案内した場所は、普段なら…というか私みたいな庶民なんかが入って良くない場所だった。
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