前途多難な恋物語
「陽菜」
「うん、分かってる。物分かりのいいパパってパパじゃないもんね」
そう、確かにどんなに邪魔をされても、やっぱり大好きなパパだもん。
ママを何よりも愛して私とお兄ちゃんを愛してくれるパパ。
何だかんだ言っても私達を信じて好きなことをさせてくれる。
そして私達の一番の味方だもん。
「大丈夫よ。邪魔をしてるようだけど、あれは恭介さん流の二人への愛情なんだから」
屈折しまくってますけどね。
「フフフ…そうだね」
「さ、先にお風呂に入って来なさい」
「私が片付けるよ。ママの方こそお先にどうぞ」
お皿とカップをお盆に乗せてキッチンへ。
「じゃあ、お願いするわね。ちょっと恭介さんの様子を見てくるわ」
なんやかんや言ってても気になるのよねパパのことが。
ママもパパと同じでパパのことを何よりも愛しているもん。
「きっとママが来るのを待ってるわよ。早く行かないと拗ねるわよ」
「ま、陽菜ったら」
ママが少し顔を赤らめてリビングを出て行った。
フフフ…本当に仲がいいんだから。
結婚してもう25年以上経ってるのにいまだにラブラブ。
いいな~
羨ましい。
私もこんな夫婦になりたい。
もちろん、そのお相手は…
って、いつのことかしら?
まだまだパパの妨害もあるだろうし。
でも、パパ!
私は負けないわよ。
だって私はパパの娘なんだから。
ね、パパ!
覚悟してね!!
*Fin*