偽りの先生、幾千の涙


パパは昨日から帰っていないから、状況は聞けない。


ママも大事な裁判の用事で忙しいって言ってた。


あたしには何も分からない。


どうしたらいいんだろう。


そんな気持ちでいっぱいになっている時に、学校から連絡が来た。


果穂ちゃんのことで、急遽学校閉鎖となるらしい。


少なくとも3日間ぐらいは学校に行けない。


当たり前と言えば、当たり前だけど、あたしの気持ちは更に沈んだ。


3日間、家で大人しくしなさいって言われても困る。


果穂ちゃんのことが気になって仕方がない。


あたしはとりあえず、パパとママに電話を掛けてみた。


案の定、お留守番サービスに繋がった。


あたしは虚しく思うも、悪足掻きをするようにメッセージを残す。


果穂ちゃんのことについて何か分かったら、すぐに教えて下さい。


それだけ一方的に言って、あたしは電話を切った。


なのに…3日経っても、パパからもママからも連絡はなかった。


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