三つ葉のクローバー
郁未は頭を抑えながら上に乗る実に「大丈夫?」と声をかけた。
瑠華も着いたお尻を撫でて目を開ける。
キラキラと輝く黄金色の夕日を背に、彼は一筋の涙を落として笑った。
「ぷ……あはは」
可愛らしく笑う実に、2人は顔を見合わせて笑い合う。
「ふふ、ごめんなーみの」
「みのー!みのー!」
これが3人の出会いだった。
今でも目をつぶると思い出す。
あの日、実は救われた。
暗い寂しい穴から2人の手が引き上げたのだ。
「……のる!」
「実ってば!!!!」