三つ葉のクローバー



小春はそう言って、空になった食器をシンクに入れるとスクールバックを肩にかけた。



「じゃ、いってきまーす」



優等生の小春はしっかり者で、学級委員や生徒会副会長になるほど人望も厚い。



高校は推薦を狙っていて、ずっと勉強を怠らなかった。



そんな彼女が最近反抗期が来て、毎日のように郁未とぶつかる。




大人気のない郁未とのやり取りはもはや朝の名物になっていて、見慣れたようにみんなは無視をしていた。





「こはちゃんもお泊まりかー。じゃあ久々に夜ご飯は3人だ!何食べる?カップラーメン?」





「おかしいだろ」





2人のやり取りに実は優しく笑って見ていた。




「みのは?なんか食べたいもんねぇの?」



「カップラーメンでもいいよ」




「本当にカップラーメンになりそうだからやめてくれー!」








< 8 / 11 >

この作品をシェア

pagetop