三つ葉のクローバー
小春はそう言って、空になった食器をシンクに入れるとスクールバックを肩にかけた。
「じゃ、いってきまーす」
優等生の小春はしっかり者で、学級委員や生徒会副会長になるほど人望も厚い。
高校は推薦を狙っていて、ずっと勉強を怠らなかった。
そんな彼女が最近反抗期が来て、毎日のように郁未とぶつかる。
大人気のない郁未とのやり取りはもはや朝の名物になっていて、見慣れたようにみんなは無視をしていた。
「こはちゃんもお泊まりかー。じゃあ久々に夜ご飯は3人だ!何食べる?カップラーメン?」
「おかしいだろ」
2人のやり取りに実は優しく笑って見ていた。
「みのは?なんか食べたいもんねぇの?」
「カップラーメンでもいいよ」
「本当にカップラーメンになりそうだからやめてくれー!」