不器用なふたり
カフェラテはいかが

逃げた先には


「はぁ…何してるんだろ、私。」






何十社と受けては落ちての繰り返しで、やっとの思いで入社した憧れの商社。


帰国子女ではないし、留学経験もない私。マーケティングの知識があるわけでもなくこれといって取り柄のない私を、総合職として雇ってくれたこの会社。



内定が決まったときは、本当に嬉しくて。入社したときには、この会社に私の生涯差し出そうなんて考えたくらい。





ただ、そんな憧れの商社も輝いている世界で活躍できるのはごく一部で。

蓋を開けてみると、任される仕事は電話応対や書類作成と雑用ばかりの激務。



初心にかえって頑張ろうって思えば思うほど、入社時と現在のギャップが目の当たりになって、ため息も出ちゃう。
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