甘えたいお年頃。
☆Prologue☆
渡海さん家で生まれた双子ちゃん。
双子と言うだけでもてはやされていたあの頃、あまりにもそっくりで見分けがつかなかったらしい。
髪型を変えようとしても深月が嫌がり、極端に服の趣味を変えると私が嫌がった。
そうすると、母はだんだん同じ服の色違いを買うようになった。
深月は暖色系、私は寒色系。
今ではそんな見分けの付け方をしなくても、私と深月の見分けはつくようになっている。
『コミュ力が高い方』と『無愛想な方』。
周りからはそう思われるくらいには、私は人と話すことが大の苦手だ。
そんな私が恋するの?