強引年下ピアニストと恋するカクテル。
「それも嘘!」
『みいちゃんもおいでよー。怜也の演奏がタダで聴けちゃうよー』
颯太くんの言葉に思わず足ががくがくしてその場に座り込んでしまいそうだった。
以前、日本で演奏した時、ものすごい倍率でチケットが取れなかったのに。
それなのに、颯太くんのBARで聴けちゃうなんて信じられない。
「さ、30秒で向かいます!」
今すぐヒールを脱ぎ棄てて、クラウチングスタートで走って向かいたい。
それぐらい私の心はうきうきと弾けていた。