強引同期に愛されまして。
「分かった。それは私が悪かった。泊めてくれてありがとう」
そんな醜態をさらしていたとは。しかも田中くんが見捨てずに面倒見てくれたのは意外だ。
「でもなんで脱いでるわけ?」
「そこが俺もよく覚えていない。ふらふら状態のお前を何とか部屋に運んだあたりで記憶がシャットダウンしてる」
私も記憶をたどってみる。
うっすら思い出すのは、ワンピースは自分で脱いだなってことくらい。
匂いがついて嫌って叫んで脱いで……やっぱりそこから記憶は真っ暗。
ここまで記憶がないってことはしてないんだろうって気もするけど、別に初めてってわけじゃないし、田中くんのことは嫌いじゃないんだから流れでできちゃう気もする。
あああ、どっちだ。
田中くんは悩みまくる私を上から下まで眺めると、ぼそりととんでもないことを言った。
「……危険日だった?」
もしヤッてたとしたら、確かにそんな心配はある。
慌ててスマホを取り出してアプリで生理記録をチェックする。
「たぶん、大丈夫。……たぶん」
いや、自信はないけど。
というか、裸の女目の前にして言うことはそれか。
「だったら、終わったことどうしようもないし。お前だって初めてってわけじゃないだろ? 今彼氏もいないって言ってたじゃん。事故だと思えよ」
「事故ってあんたねぇ」
「だって、お互い酔ってたし。したかしてないかもわからないんだぞ」
「そりゃそうだけど」