悪魔な先輩の彼女になりまして……
この前まで海外研修に行ってて、最近帰ってきたらしい。
あ、だから私のところにきたのか。
私が見上げる渡り廊下には人っこ1人いない。
腕時計に視線を落とせば…………ああ、もうすぐ昼休みが終わる。
何やってんだろ、私。
先輩の話を聞きたくないなら、先輩の目を見れないなら、まっすぐ教室に帰ればよかった。
面倒だけど……戻るか。
「ふぅー」と軽く溜息を漏らし、一度空を拝む。
わぁ、雲が真っ白。いや、それは当たり前だ。