悪魔な先輩の彼女になりまして……

「ナツメ……」



でも先輩は私の名前を呟くだけだ。ものすごく寂しそうに。




「私は」



「……ナツメ?」



「私は好きです。先輩のこと」



「…………」



驚いたような表情を見せる。ああ、先輩も私の気持ち知らなかったの?



でも、私も知らない。


本当の気持ちなんて聞いたこともない。



今までずっと聞けなかったこの質問。

今、聞かなきゃ。





「先輩は、私のこと、好きですか?」




確かめなきゃ。



それでもまだ、答えてくれないみたい。



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