鎖骨を噛む
アパートに着いて、鍵穴に鍵を差し、回す。右だったか、左だったか、わからないから、両方に回して、ガチャッと鳴るのを待つ。
そして、ドアノブに手をかけた。しかし、開かない。そうだよ、開かないよ。だって、今、私は鍵を閉めたんだから。
4時間前に鍵を開けて出て行ったことを、もう忘れてる。私ってホントバカ。
今度はちゃんと鍵を開けて、部屋に入った。靴を脱いで、キッチンマットの上にハンドバッグとコンビニの袋を置いて、シャワー付きトイレに入る。そして、手洗い、うがい。これは欠かさない。
そして、6畳半のマイ・プライベートルームの電気を点ける。そして、すぐさま机に目をやった。
あの置き手紙がどうなったか……あった! 置き手紙だ!
しかも、これは私が書いた字じゃない!
つまり、盗撮魔さんからお返事が来たってこと!